2015年7月31日金曜日

Windows10無償アップグレード版のライセンス

書いている途中でオカルトめいた事案が発生いたしましたので、途中を挟んでの続きです。

私はてっきりWindows8.2くらいのもんだろう、とたかをくくっていたのですが、実はライセンス的には激変と言っていいくらいの違いがあることを知りました。

既にアップグレードされた皆さんの事例をいろいろ読んでいるうちに無償アップグレード版のWindows10は、有償版とは異なり、明確にパーツの交換や追加が厳しく制限されるということを知りました。
典拠はこちらですが、あそこには論拠も示さずあれはこう、これはあれ、と快刀乱麻を断つがごとき爽快さで断定してくださる豪傑も多い中、フォーラムモデレータとはここによればMSの従業員の専門家という立場と明記されていますから、間違いないでしょう。

"windows10 アップグレード版 ライセンス"で検索してみると、ライセンスが失効した事例が見受けられます。
先ほど参照したマイクロソフトコミュニティ上でも具体的な事例として現時点ではHDDの増設、メモリの交換程度でライセンスが無効になったという事例が寄せられています。

これはなかなか厳しい。
これまでのWindowsとはかなり異なった厳格な運用がなされるようです。

もちろん大多数にとって何の影響もないと思います。大多数は何かがあれば(OSのライセンスを含めて)丸ごと買い替えるという運用を行っているユーザで占められているでしょうし、デバイスの増設や換装をするという人は少数派でしょう。ましてや企業ユーザなどの大口顧客が無償アップグレード版を前提にするということはさすがにないでしょう。

昨日だかおとといだかのNHKの昼のニュースでも、MSは世界15億台のうち、13億台を3年以内にWindows10にリプレースする計画だと報道していましたが、野心的ではあるが非現実的だとは言えないかもしれません。

とはいえ、今まで自由にパーツ交換を行っていた人にはこれはキツイ制限となりますね。

私個人で言えば、季節の変わり目にはたいてい何かが壊れます。冬から春と夏から秋が特に壊れやすい。急激な温度差のせいでしょうか。
特に故障が多いのがHDDと電源で、これは必ず毎年いずれかのマシンでぶっ壊れます。まあ、サーバにはWindowsはさすがにいれませんが、現に今も一台、電源がぶっ壊れた格安Express5800がいるありさまです。
こういう場合、私の場合はパーツの交換で対応しています。
増設は完全にNGらしいのですが、故障時の交換時はどうなるか不明で、気になるところです。

「そろそろDirectX12対応のゲームも増えてきたし、もっといいVGAに変えるか!!」
 →アウト
「保存領域足んないなあ。いっちょでかいHDDくっつけるか!!」
 →アウト(※)
「PT3増設すっか!!テレビを捨てて、にゃんこのお家を増設だ!!!」
 →???(まずアウトだよねえ)

※ 事例では、内蔵はダメで外付けはOK、と書かれていました。これは当然物理的に筐体内にあるかどうかではなくて、接続I/Fの違いだろうと思います。おそらくUSB接続を指しているんでしょう。冗談ですが、筐体外にSATAケーブル伸ばして・・・も、当然ダメでしょうねえ。

さらに厳しいのは、一度ライセンスが失効すると、元の構成に戻して再起動してももはやライセンスは有効にはならないとのことです。
この場合、無償アップグレード版を使いたいなら再度アップグレード元のOSをインストールしたうえで、再度アップグレード手続きを行って新たにライセンスを取得することで、無償アップグレード版を再度利用できるようになることは明確にされています。
但し、無償アップグレード版はご存知の通り1年間だけの特例ですので、これ以後は有償版Windows10を購入する必要があります。(有償版を購入してライセンスを入力するだけで再インストールなどの作業を行うことなく使い続けられるかどうか、は、まだはっきりしたことはわかりません)

ここまでは、まあタダより高いものはないわな、ということで納得できるのですが、今のところはっきりわからないのがアップグレード元のOSのライセンスの扱いです。

一度アップグレードした後は、デバイスの変更がない限り何年でも使い続けられることは公式に認められていますが、では元に使っていたOSに戻した場合はどうなるか、ということはこちらにまだ公式発表がない、とマイクロソフトコミュニティのフォーラムモデレータの発言があるので、「まだわからん」というのがMSの公式見解ということのようです。

現時点ではわからん、となると、ちとこれは困りものです。

現在、無償アップグレード版Windows10をインストール後、1か月間はロールバックできるとされています。
となると、その1か月の意味が問題になってきますよねえ。
単なる技術上の問題なのか、それとも元のOSへの復帰権を保持できる契約上の問題なのか、どちらに起因する制限なのか不明です。
仮に、ロールバック可能期間満了後も使い続けた場合には無償アップグレード版Windows10のライセンスに準じるようになって、元に戻すにはダウングレード権の行使となりますよ、よってデバイスの変更によるライセンスの失効そのものは変わりませんよ・・・なんてなことになってしまうとなると、もともと持つライセンスを失ったうえ、新規にライセンスを購入する必要に迫られ、悲しいことになるかもしれません。

かもしれない、ばかりですが、MS自身がまだ細かいところまで詰め切れていない以上、これまでの例から見ても当分紆余曲折が予想されます。
本国と日本法人で全然違うことを言うこともありましたし、それまでとはまるっきり真逆の結論を出してくることもありましたから、これはOS自身の完成度が上がることを待つこともさることながら、人柱の皆様による知見が積み重ねられ、有償版と無償版のライセンスを含めた差異がはっきりするまでは様子を見たほうがよいように思われます。

そもそもWindows10が最後のWindowsだ、とMSは言っているようですが、シレっと11が出ちゃわないとも限りません。向こうも商売ですから、その時々によって方針も変わるでしょう。そうなったらユーザ側でもいろいろ選択肢も変わってくるでしょう。
あるいは現状では有償のアップグレード版は発売予定にないようですが、発売されるようになるかもしれません。そうなれば同じ買うにしても、1万円くらいはお安くなることが見込まれます。

少なくとも1年間は無償でアップグレード可能なわけですし、Windows10では動かないソフト・ハードはあってもWindows10でなければ動かないそれは今のところほとんどないわけですからねえ。
極端なことを言えば2023年1月10日まではWindows8.1のサポートは切れませんから、まあ、当分の間はWindows10のことは忘れちゃってて良いようですね。

それにしても、GWXの謎の失踪がなければ、特に何も考えずにWindows8.1のサービスパック程度に思ってWindows10へアップグレードしてしまっていたかもしれず、近い将来にパーツの交換を必ず行うであろう私は、なぜライセンスが失効したか理由もわからず時間をとられ、結局最後にはお店にもう一度Windows10を買いに戻るという事態を招いていたかもしれません。オカルト的現象でしたが、調べるきっかけになったGWXの謎の失踪には感謝しなければなりません。

このライセンスの有償版と無償版の明確な違いや、無償化してまで古いWindowsを巻き取っていくMSの戦略について無責任なタワゴトを一つ書いてネタにさせてもらおうかな、なんて不埒にも考えていましたが、思いのほか長くなってしまいましたし、そもそも大多数の人にはどうでもいい話題ですしねえ。


消えていたGWX、謎の復帰

さっき書いたばかりの記事の続きを書いていたところ、ふと気づくとGWXのアイコンがまたタスクバーに鎮座しているではありませんか!

そして、先ほどの画面



この画面の「詳しい情報を見る」をクリックすると、今度は反応があり、ここのページが表示されました。詳しい情報って、単にWindows10の宣伝のことで予約の取り消しなどができるようなところではありませんでした。

それに、復帰したGWXのアイコンをクリックして画面を出しても



こいつも宣伝ばかりで予約取り消しなんかできやしねぇ・・・と思ったら、アイコン上で右クリックして表示されるメニューから「アップグレードのステータスを確認する」を選択すると




無事に予約の取り消しができる画面が表示されました。

それにしても、正式リリースから2日間も行方不明だった挙句、ただテキストエディタに向かって文字を入力しているうちに話題にしたすぐ後にこっそり戻ってくるGWXって・・・夏にふさわしくオカルトめいて薄気味悪い挙動を示してくれますなあ。
別にダウンロードも始まっていないし、何かを通知するために戻ってきたわけではないみたいだし、Windows Updateをかけたわけでもないし・・・

普段はタスクバーはカーソルを合わせない限り消える設定になっているので、正確にいつ帰ってきたのかはわかりませんが、戻ってきた原因を調べたほうがいいんだろうか。消えた原因のほうが先か、それともやっぱりほっといたほうがいいのかな。

いろいろ調べるきっかけにはなりましたからまるきり無駄とは言えませんが、おかげで前の記事の大部分が無駄になっちゃったじゃないの。

いったい何がしたいんだろう???

Windows10無償アップグレードの予約の取り消しができなくなりました

連日高温注意報が発せられるような大変な暑さが続いていますが、世間ではWindows10が正式リリースされたようです。ニュースなどでも取り上げられるなど、それなりに話題のようです。

個人的には新しいOSを導入する理由が単に「アップデートされなくなるから」と比較的消極的な理由となって久しい昨今、昔のような情熱をもって眺めるわけでもなく、「ああ、いつかはアレを入れなくちゃいけなくなるのかな」という具合で、どうもココロに弾力を失った感想ばかりが浮かんでしまいます。

とか言いながら、予約しない場合は正式発表後どうすれば入手できるのか、という情報が当初はまるでなかったため、ちゃっかり当方もダウンロードだけの予約はしておきました。

予約というからには29日になったらすぐ落ちてくるのかと思っていましたが、今のところまるで落ちてくる気配がみられないうえ(最大数週間かかる場合もあるそうですね。知らなかった)、Windows8.1アップグレード開始時と違って、すぐにISO版インストールメディアの作成ツールも公開されたため、予約の有無にかかわりなくやる気があるなら自分ですぐにアップグレードができるという状況だと知って、予約しろとかわざわざ更新プログラムを作って変なアイコンを常駐させてまで煽りに煽った割には(もちろん、MS側にはどうしてもアップグレードさせてWindows7,8,8.1を巻き取りたい理由があるから煽っていることは承知していますが)私にとって予約する意味がそもそもなかったと知ってずいぶん拍子抜けです。

そこで、当分不要なものが落ちてきても仕方がないので予約を取り消そうとして、ハタと困りました。

タスクバーに居座る変なアイコン、つまりGWXのアイコンが消えているのです。

ダウンロードだけの予約ということではありますが、万が一インストールが始まってしまってはかないませんので、29日にバックアップを取って念のためリブートしたところ、GWXのアイコンが消えたという具合です。

タスクマネージャでプロセス一覧を眺めても確かにGWX.exeは起動しておらず、では29日以降はGWXはアンインストールされたのかと思えば、しっかりWindows\System32\GWXは残っています。

何かアップデートしなくちゃいけなくなってるのかな、とWindows Updateの画面を見ると、予約は完了した状態であることが表示されています。


そこで青地の「詳しい情報を見る」という文字列をクリックしても何の反応もありません。したがって予約の取り消しもできません。

インストールもしていないWindows10がらみのトラブルにもう巻き込まれてしまった、という猛烈な後悔とともに、GWXが起動していない理由を探すべく検索してみると、私と同様の症状が多数マイクロソフトコミュニティに寄せられてはいました。
まあ、そこは別にサポートの場ではなく単なるその辺の人の寄合ですから仕方がありませんが、回答は今現在も寄せられていない状況です。
正確には回答というより自分で通知アイコンを非表示にしてあるんじゃないの、とかKB3035583が削除されてんじゃないの、といった(もちろん質問者がどういうことを確認したかわからない以上、回答する側も最初に確認すべき事項ではあるが原因を知ろうとする側にとっては)的外れなコメントしかついていません。

こりゃあインストールできなくなるわけでなし、この問題に対して対処事例が上がってくるのもMSの公式の反応も(出てきたとしても)当分先だな、と思い一時この問題は棚に上げ、さて人柱になって下さっている皆さんのトラブル事例を学び、他山の石としよう、ということでコミュニティに目を通していたのですが、やはりOSのアップグレードというのは一筋縄ではいかないようで、さまざまな問題が上がっていましたが、その中でちょっと気になるライセンス上の問題があるということを知りました。

長くなってしまい、話題もちょっと変わりますので記事を分けたいと思います。