2013年11月10日日曜日

windows8.1へのアップグレード時の注意喚起

*** ご注意 2015/9/14 追補 ***
当ブログでも相当数な参照をいただいている記事ですので、さらに注意事項を追補させていただきます。

以下の記事は2013/11/10当時のものですが、2015年にWindows10が発表されました。
何の対策もせずにWindows8から8.1を経由してWindows10へアップグレードを行うと、回復パーティションが3つに増殖する場合があります。
その状況と、あらかじめパーティションを切る方法をこちらでご紹介しておりますので、よろしければご参考いただければと思います。
*** 追補ここまで ***

windows8からストア経由で8.1へアップグレードを行う際に注意したいことがあります。

UEFI起動でHDDのサイズが1TBのものでしか検証していませんが、前提条件通りにすると必ず回復パーティションが2つできるという点です。

前提条件として、まっさらなHDDにwindows8をインストールし、windows updateをかけた後すぐに8.1へアップグレードするものとします。

なお、もともとの回復パーティションが大きくとられていた場合には発生しませんが、私のようにクリーンインストール直後、すぐに8.1へアップグレードするような人は足をすくわれる可能性があります。

つまり、メーカー製のPCではなく巨大な回復パーティションやリカバリパーティションを含まないPC、自分で組み上げたPCやパーツ組み上げタイプのBTOショップブランドPCということです。
メーカー製のPCをご利用の方にはこんな情報はいらないでしょうし。

HDDサイズによって異なる可能性がありますが、1TBのHDDの場合、windows8をクリーンインストールすると回復パーティションが300MB、HDDの先頭に作成されます。

8.1へアップグレードすると、その300MBの回復パーティションとは別に363MBの回復パーティションが、なんと、システムが入ったパーティションより後ろに作られてしまいます。

なにが「なんと」かというと、回復パーティションやEFI領域もシステム領域より前にあるというのは、それに続くシステムやデータ用のパーティションサイズを制限させない配慮なわけです(もちろん、GPTでなけばMBR上の制限という理由もあるだろうがここではUEFI起動のお話)

それなのに後ろにできてしまうとどうなるか。
将来、HDDを換装したりしてパーティションサイズを大きくしたくてもできなくなるということです。

2つあるのはどういうことだ、ということで、実際に回復ドライブとしてシステムに認識されているのはどちらか、あるいは両方か、と調べてみると、300MBのほうは全く無視。
バックアップをとっても300MBのほうのドライブはバックアップされないし、reagentc.exeという回復パーティションがらみのツールでも調べることができる。
たとえばこんな感じ。

C:\WINDOWS\system32>reagentc /info
Windows 回復環境 (Windows RE) およびシステム リセット構成
情報:

    Windows RE の状態:       Enabled
    Windows RE の場所:       \\?\GLOBALROOT\device\harddisk0\partition5\Recovery\WindowsRE
    ブート構成データ (BCD) ID: ef09b8f3-3897-11e3-85cc-8445ca12688c
    回復イメージの場所:
    回復イメージ インデックス: 0
    カスタム イメージの場所:
    カスタム イメージ インデックス: 0

REAGENTC.EXE: 操作は成功しました。

BIOS起動の人はブート構成データ (BCD) IDは7か27。
で、partition5ってのは、
  1. win8で作られた回復パーティション
  2. EFIシステムパーティション
  3. MSR
  4. システムドライブ(windows8.1が入ってるところ)
  5.  8.1アップグレード時に4の領域からちょろまかした回復パーティション
ということです。

しかも回復パーティションは、ディスクアドミニストレータでは操作不能。
開放もできないしドライブレターを振ることもできない。

diskpart.exeでは可能なので、早速両者をマウントして中身を見てみたら、300MBのほう(win8で作られたほう)はからっぽ。まったく使われていない。
では363MBのほうから中身をコピーしようとすると、わずか2.4MBほど足りずにコピー不能。

MSの言い分としては「300MBでは足りないし、アップグレード元のパーティションの先頭もずらせない。だから末尾をちょっと拝借したんだ」ということでしょうが、ふざけるなと言いたい。
最初から注意喚起すべきだし、もとの300MBは使っていない完全な死に領域となっている。
まあ、容量はどうでもいいとして、やはり一番の問題はパーティションサイズが制限される、ということが大きいでしょう。
どうせ画像の1枚でも減らせば300MBに収まるんだろうなぁ。

これはもっと大きい回復ドライブの容量をとってあっても、肥大化したwinre.wim(リカバリ用のミニWindowsNTのパッケージ。272MBもあった)を収められないと、まるまる後ろに新規回復パーティションとして取られた上に元の回復ドライブはからのまま、あるいは272MBしかないwinre.wimがぽつんとあるまま、元の容量そのままに放置されます(見た目のディスク容量が劇的に減ります)。

と、いうわけで、すぐにアップグレードしてしまうと面倒の種をまくことになりますよ、というお話。
8.1にアップグレードする前に回復パーティションのサイズを大きくとっておくことをお勧めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿