いまさらで恐縮ですが、日本語化作業シートを公開しました。
こちらの記事もご参照ください。
以下の記事は2014/12/30のものです。
* 追記ここまで *
最近、久しぶりにCapitalism2を起動してプレイしてみたら、やっぱり相当面白かったので、以前から気になっていたCapitalism Labを試しに購入してプレイしてみました。
なお、Windows8.1で問題なく動作しています。
あらかじめ触れておきますが、Capitalism LabをプレイするにあたってCapitalism2は購入する必要はありません。
日本語版をあらかじめ持っている人にとっては、同じゲームの英語版を買う必要がないので、これはうれしいところです。
公式から購入するときは、わけのわからない抱き合わせのセットしかありませんが、とりあえずCapitalism Labだけなら古いゲームとの3本抱き合わせの$19.99の商品で構いません。
(PayPalで買うときは日本円ではなく米ドルで買うとお安くなります。さらにPayPalからカード会社への請求も米ドルのままで行われるようにしておけば、さらにお安くなります)
とはいえ、Capitalism Labでのプレイ内容はCapitalism2より複雑化しているので、Capitalism2を未プレイな方には、$5を追加してCapitalism2とのセットを購入し、まずCapitalism2のチュートリアルやシナリオをじっくりやりこんでみることをお勧めします。
その後にLabに移ると、より広がる可能性と改善されたUIに、一層感動できるという後ろ向きのメリットもあります。そしてAIがCapitalism2とは比べ物にならない、手ごわいライバルとなっていることにびっくりするでしょう!
プレイした第一印象としては、画面はCapitalism2とほとんど変わらないものの、プレイできる範囲が爆発的に広がっていて、すっかり時間を経つのも忘れてプレイしてしまう、という素晴らしい正当進化を成し遂げているあたり、困った時間泥棒を入手してしまった、といううれしい困惑?を感じます。
Capitalism2みたいなゲームないかなぁ、とずっと思っていたら、その後継版がソレだった、というと変ですが、最近ありがちな「拡張版や続編になるほどつまらなくなる」といったこともなく、より深く味わえる作品に仕上がっている印象です。
Capitalism2には日本語版もかつて販売されていて、探せばかなりプレイに関する情報がありますが、一方Labのほうはほとんど日本語での情報のないゲームなので、日本人には興味を持たれないゲームなのかもしれませんが、現状知る限り、経営系ゲームの最高峰と言っていいのではないかと思います。
(Capitalism2の日本語版は入手不可能ではありませんが、大変なプレミアがついていますし、パッチももはや手に入らないのでお勧めできません。Capitalism Labには日本語版は存在しません)
とりあえず数日プレイしてみた感想を述べてみたいと思います。
まずはゲーム内容の前に、UIなどから触れてみたいと思います。
なお、個人的な感想ですから、以下に触れられていない点も改善点や変更点は数多くある点にはご留意ください。
・UIが改善されました
Capitalism2の後継というだけあって、Capitalism2でのUIの不満な点がかなり解消されていたり、より便利になっています。製品クラスの一覧があったり、工場や店舗に個人的にわかりやすい識別子をつけられるようになったり、痒い所に手が届く、というと大げさですが、それでもこの改善は地味にありがたいところです。
ただし、原料や商品の入荷の自動再リンクは今作も自社製品を優先してくれないようです。あと、技術開発が完了したときの通知の切方がいまだにわからない。この2点は前作から気になっていた点なのですが・・・私の探し方が悪いのかもしれません。
・簡単に(ある程度)日本語化できるかもしれない
日本語版はないのですが、実は簡単な日本語化の方法が用意されています。ゲームインストール先のtextというディレクトリ内に4本のファイルがあるのですが、これも同様にインストール先にtranslateというディレクトリがあるので、そこに4本のファイルをコピーし、翻訳して(BOMなしUTF8である必要があります)おくだけで日本語化が一部可能です。
(一部、というのは、翻訳できるファイルに未定義の文章がゲーム上に表示されている場合がありました。これはほかのファイルにあるのかもしれませんが、そのほかのファイルに定義されている文章の場合、たとえばチュートリアルの文章などをtranslateディレクトリに入れてもゲーム表示に反映されないところまでは確認したので、これは今後に期待するしかありません)
以下はオリジナルの画面です。Capitalism2の難易度設定画面に似ている画面ですが、日本語化した場合との比較用に参考にしてください。
上の画面を日本語化すると、下のようになります。
ただし、やってみたものの、付属しているフォントのままだと、あまり具合がよくありません。
(問題点は後述しますがフォントの変更は可能です)
「収」や「産」、「価」というような、よく使われる文字が付属しているフォントに収録されていないようです。
付属のフォントは中国語?には対応しているっぽいので、「産」なら「产」「產」等の文字は収録されているのかもしれませんが・・・ちょっと未検証ですし、そこまでやるなら英語のままでいいという気もします。
そこで、先にふれたように、付属のフォントからMS明朝などに変更できるので、変更すると文字は問題なく表示されます。
フォントの変更方法はインストール先ディレクトリのfont\font.txtを書き換えるだけです。ただし、いろいろなフォントを試してみようと、Windowsのフォントディレクトリへのフルパスで指定してみたところ、フォントがない、と叱られて起動できませんでした。
同一ディレクトリにフォントファイルを保存し、フォントファイル名だけで指定すれば問題はありません。
以下はメイリオでの表示サンプルです。
オリジナルフォントとは違い、正しく文字が表示されています。
しかし、今度は、ログにゴミが出るという問題が起きます。
具体的には、上記の画像は画面下に表示されるニュースですが、上段がオリジナルフォント、下段がメイリオです。下段には豆腐が出てしまっています。何を表示しようとして文字化けしているかまではつかめていませんが、見た目は悪くなってしまいます。
また、英語版の表示幅を超える文字長になるととたんに画面が崩れる、という問題もありました。
たとえば、難易度設定画面のPLAYER PORTRAITを「プレイヤー ポートレート」と訳すと、PLAYERの幅に「プレイヤー」が収まらないので画面が崩れます。「プレイヤ」でも長すぎるので、結局無理に訳すなら「自 肖像」「自 画像」となってしまい、意味がかえって分からなくなってしまうケースもありました。(ホワイトスペースが入っているのは、位置を合わせるために必要でした)
また、一部どうしても1バイト文字が残りますが、和文フォントで1バイト文字や数字をきれいに表示できるフォントが意外に少ない、という点もあります。
ゲームは雰囲気が大事ですから、フォントさがしも日本語化にあたって重要な作業になると思います。
上記のように若干の問題はありますが、少しだけでも日本語化されているだけでも日本人の食いつきが相当変わると思うので、せっかく簡単な多言語化対応の仕組みを擁してあるのだから、ここはうまく利用していきたいところです。
どうしても覚えられない経済学用語や、英語だと気分が出ない単語だけ翻訳しておく、といった使い方だけでもゲーム進行がスムーズになるかもしれませんので、この機能には今後も期待したいところです。
*追記*
本当は現時点で公開前なので上記内容を全面的に書き換えればいいのですが、面倒なので追記として述べます。フォントを変更してSSをとっているときに、ちょっと気になったので調べたところ、fontディレクトリにあるNotice.htmlファイルを参照すると、オリジナルで用意されているフォントはgoogleが作ったフォントをそのまま採用していることがわかりました。
そのドキュメントの冒頭で"This product uses Noto fonts from Google."とあるので、何だろうと思って検索すると、Webの表示で豆腐を出さないために開発されたフォントだということです。その名もNoto Font。(リンク先は公式サイトですが、Opera12だとハングアップします、注意!!!)
Not Tofu、絶対絡んでますね。面白いネーミングです。
どういう経緯でこのフォントが開発されたかはWikipediaを参照いただくとして、これの日本語版(リンクは日本語版フォント一式に直接リンクされています)があることもわかりました。オリジナルで付属していたnoto.otfフォントを参照してみると"Noto Sans T Chinese Regular"とありましたので、まさしく中国語版だったのですね(カナやかなが収録されているのですね)。
このフォントを利用すれば、よりオリジナルに近いままの1バイト文字と日本語表示が可能になるかもしれない、と思い、実際に試したところ、豆腐も表示されず、1バイト文字もオリジナルと同一という極めて良好な結果を得られました。
ダウンロードされる書庫には太さが違ういくつかのファイルが同梱されていますが、このゲームにはNotoSansCJKjp-Regular.otfが最もお勧めです。以下がそのサンプルとなります。
これで、雰囲気を変えないまま日本語化を存分にできるというものです。
ちょっと気になって調べてみるとまたgoogle様だったというオチまでつきました。
それに、このプロジェクトのフォントを採用しているということは、このCapitalism Labのローカライゼーションへの取り組みが結構本気だと思わざるを得ません。
ちょっと本気になって、全部やってみようかな、と思っているところです。
・画面サイズが選択制になり、全画面ではなくてもプレイ可能となりました
これは地味ながら大変うれしい機能追加と言っていいでしょう。相変わらずゲーム中のズームレベルは3段階しかありませんが、表示範囲が広がるだけで使い勝手は大幅に向上ています。ウィンドウモードでプレイできるため、小難しい単語や地名などをすぐに翻訳したり、製造に必要な資材を別表にまとめておいて参照しながらできる、というのもありがたいです。
ただし、あくまでも事前にゲーム内で定義されているサイズからの選択制のため、モニタに合わせたサイズでプレイする、ということは残念ながらできません。
・ユーザが作ったMODやスクリプトを利用可能になりました
これはまだ未チェックですが、もしかしたらより一層便利なUIや機能が誰かの手によって作られているかもしれません。原材料の再リンクに、自社製品で、最も輸送コストが低いところを一括選択できる・・・そんなスクリプトが書けたらいいのですが、まだゲーム自体に忙しくて調査の着手すらできていません。
作成方法も公開されているので、デフォルトのゲームに飽きたところで気が向けばちょっと調べてみたい機能です。
また、この手のゲームはMODで大化けするようなことも多々あるので期待するや大。
ちょっと長くなりすぎてしまったので、続きは別投稿としたいと思います。
文中のtextフォルダとtranslateフォルダがないのですが、フルパスを教えて頂けないでしょうか?
返信削除フルパスはインストール時にどこにインストールするかによって変わりますので人それぞれですが、正常にインストールがされている場合、ゲーム本体のCapMain.exeがあるディレクトリと並列にあります。
返信削除例えば、インストール先に D:\games\Enlight を選んだとすると、その配下に"Capitalism Lab"というディレクトリが掘られ、その中にCapitalism Labがインストールされています。
デスクトップやProgram Filesにゲームを起動するショートカットを作成してある場合、エクスプローラからそのショートカットのプロパティを開き、「ファイルの場所を開く...」を選択(OSごとに微妙に配置が違いますが、プロパティ表示画面のタブの中のどこかには全OS、すべて存在していますので探してください)すれば、CapStart.exeがインストールされているディレクトリが開きます。
そのディレクトリにCapMain.exeはじめtext, translateディレクトリがあります。
なお、translateディレクトリがない場合は自分で作成してかまいません。
(ありがたいことに)Caplitalism Labの更新はいまも結構頻度が高いので、もしかしたら最近のバージョンではtranslateディレクトリの生成を端折っているものがあるかもしれません。