2025年6月3日火曜日

Steam版SagradaのXUnity.AutoTranslatorを用いた日本語化手順

 美しいステンドグラスを作るボードゲームのサグラダ(Sagrada)、DireWolf さんがPC版を販売しています。

長いこと積みゲーでしたがなぜか気が向いてプレイしてみると結構面白かったのですが、残念なことに日本語化されていません。折角ですから PC版のSagrada を XUnity.AutoTranslator で翻訳してもらうことにしました。

ちょっとややこしかったので手順をメモします。

本記事の記述時点の前提は次の通りです。

  • ゲームクライアントバージョン:  steam版 1.4.4.652 (ゲーム内で設定画面を開くと画面下に表示されます)
  • BepInEx: IL2CPP版 6.0.0-pre.2
  • XUnity.AutoTranslator: BepInEx-IL2CPP版 5.4.5

適用するとこんな感じになります。(2025年6月現在)

サンプル画像

Windows版への適用を箇条書きで記録します。(他OS版はwin-x64をmacosと読み替えればよさそうですが検証していません。ごめんなさい)

  1. GitHubよりBepInEx-Unity.IL2CPP-win-x64-6.0.0-pre.2.zipをダウンロードします(もちろん、git cloneしてビルドしても構いません)。
  2. Sagradaがインストールされているフォルダ(Sagrada.exeがあるディレクトリです)にBepInEx-Unity.IL2CPP-win-x64-6.0.0-pre.2.zipの中身をすべて展開します。
    Sagrada.exeがあるフォルダと同じ場所に以下のフォルダまたはファイルが存在する状態になります。
    • 📂BepInEx (フォルダ)
    • 📂dotnet (フォルダ)
    • .doorstop_version (ファイル)
    • changelog.txt (ファイル)
    • doorstop_config.ini (ファイル)
    • winhttp.dll (ファイル)

  3. 一度Sagrada.exeを起動します。
    Steamクライアントから起動しても直接起動しても構いません。
    起動すると黒いウィンドが開いて何やら表示されますが、やがてゲームが起動するはずです。
    正常に起動することを確認したら、ゲームを終了して 📂BepInEx フォルダの中に LogOutput.log および ErrorLog.log という名前のファイルが生成されていることを確認してください。
    正常に起動しなかったり、LogOutput.log および ErrorLog.log のいずれも生成されていない場合はBepInEx-Unity.IL2CPPを正しく展開できていない可能性があります。
  4. GitHubより今度はXUnity.AutoTranslator-BepInEx-IL2CPP-5.4.5.zipおよびTMP_Font_AssetBundles_2025-05-12.7zをダウンロード(またはビルド)します。
    • XUnity.AutoTranslator-BepInEx-IL2CPP-5.4.5.zipファイルの中身は📂BepInExとなっています。
      すでに存在している📂BepInExフォルダを上書きしてください(macosでfinderを利用する場合は置換されてしまうのでフォルダの上書きはしないでください)
    • TMP_Font_AssetBundles_2025-05-12.7z の中身のうち、arialuni_sdf_u2018というファイルを Sagrada.exeがあるディレクトリに展開してください。
  5. 一度 Sagrada.exe を起動し、正常に起動出来たら終了してください。これもSteamクライアントから起動しても直接起動しても構いません。
    この際、先ほどの手順3と違って表示される画面およびLogOutput.logファイルにエラーが出力されますが、この段階では無視してください。
  6. 📂BepInExフォルダの中に📂configというフォルダができているはずです。
    その中にAutoTranslatorConfig.iniというファイルが生成されていますので開き、以下の変更を行ってください(4か所)。
    • [General]セクション
      • Language=en を ja に変更
      • FromLanguage=ja を en に変更
    • [Behaviour]セクション
      • OverrideFontTextMeshPro=(空欄) を 右辺値にarialuni_sdf_u2018を記述
      • FallbackFontTextMeshPro=(空欄) を 右辺値にarialuni_sdf_u2018を記述
以上の手順で、冒頭でお示しした画像の状態になります。

いうまでもありませんが、OverrideFontTextMeshProで指定しているのはフォントファイルなので、arialuni_sdf_u2018でなくともいいのですが、TMP_Font_AssetBundles内では最も豆腐(文字化け)がありませんでした。

以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。

2025年2月13日木曜日

西門豹さんの事績を無償版Copilotさんに聞いてみました

 AIさん、すごいですよね。びっくりするほど的確な助言をいただけることもしばしばあります。

一方、時折、というか、私の主観ではたいてい無茶苦茶なことを言い出すので、居酒屋でたまたま居合わせた隣の席のおっさんの発言程度の可用性しかないのが玉に瑕です。

さて、西門豹という人は紀元前の中国の(曹丕の魏のもっと前の)魏という国の役人で、晋(司馬氏ではなく春秋時代の姫氏の)が趙・魏・韓に分裂する頃の人です。

曹操も淫祠邪教の禁で有名ですが、この西門豹ははるか昔に強権によらないで淫祠邪教を信じる人たちを弾圧するわけでもなくして、それで甘い汁を吸っていた階層を除いて迷信を根絶してしまったり、魏が戦国七雄となる国力を蓄えるやら、圃場整備やら、あれやこれやで歴史に残るどころか神格化されてしまうような恐るべき政治手腕を発揮した人物でした。

なんかたまたまその西門豹を思い出したので、記憶を補強してみようかと戯れに事績をCopilotさんに聞いてみました。

あなたの発言
西門豹の事績を詳しく教えてください。

Copilot の発言
西門豹(せいもんひょう)は、中国の戦国時代の武将で、斉の将軍です。彼は紀元前300年頃に活躍し、特に「斉の五大夫」の一人として知られています。西門豹は、その勇敢さと戦術の才能で有名でした。

彼の主な事績には以下のようなものがあります:
秦との戦い: 西門豹は秦との戦いで多くの戦功を挙げました。特に、紀元前284年には秦の将軍である白起と戦い、多くの戦果を上げました。

軍事改革: 西門豹は軍事改革を行い、斉の軍隊を強化しました。彼は新しい戦術を導入し、兵士の訓練を徹底しました。

城の防衛: 西門豹は多くの城を防衛し、敵の侵攻を阻止しました。その中でも、彼が防衛に成功した城々は多く、斉の領土を守るために重要な役割を果たしました。

西門豹はその功績により、斉の王から高い評価を受けました。彼の名は後世に残り、中国の歴史において重要な人物として認識されています。

他に知りたいことがあれば、教えてくださいね。

実はこの回答群、これ全部嘘っぱちです。
「彼の名は後世に残り、中国の歴史において重要な人物として認識されています。」だけは正確ですが、それ以外は全部でたらめです。びっくりしました。

このあと、いろいろ聞いてみましたが変なことばかり言います。
ただ、そんな変な回答ですが一貫してCopilotさんは史記や戦国策が典拠だと言い張っておいででした。

そこで根本的な問いを発してみましたところ、もっと謎が深まります。

あなたの発言
史記や戦国策には斉の将軍だった西門豹という人物は記載されていません。

Copilot の発言
あなたの指摘は正しいです。西門豹は『史記』や『戦国策』には登場しません。彼は、実際には戦国時代の韓の宰相であり、魏の邯鄲の県令として知られています。水害対策のために「河伯娶妻」という儀式を止めさせたことや、邯鄲の灌漑工事を指導したことで有名です。間違った情報を提供してしまい、申し訳ありませんでした。これからも正確な情報を提供するよう努めますので、引き続きよろしくお願いします。何か他に知りたいことがあれば、どうぞお知らせください。

あちゃー。魏の邯鄲の県令はその通りなのですが、韓の宰相とか言い始めました。

もうちょっと聞いてみると・・・

あなたの発言
誰と間違えましたか?

Copilot の発言
西門豹は実際には斉の将軍ではなく、魏の将軍でした。彼は戦国時代の人物で、特に「魏公子傳」に登場します。おそらく史記や戦国策での記載ミスかもしれませんね。

他に気になる歴史上の人物や出来事はありますか?

韓の宰相はどこかに消え失せ、さらにはついに自分が典拠にしていたはずの史記などの文献が間違ってるということになりました。

お金払えばちゃんとした答えが聞けるのかしら。
無償版Copilotの中のAIさんは専門が偏っているようですので、お聞きする分野は吟味したほうがよさそうです。