2015年9月25日金曜日

富士通 PRIMERGY TX1310M1を買ってみた

この記事でサーバがぶっ壊れた悲しみをご報告しましたが、9/11に新サーバが到着以来、今日までの使用感をご報告いたします。

PCとして利用しているわけではないので、その手の情報を期待して検索に引っかかってしまったらごめんなさい。

結論から申しますと、大変満足しています。

いまどきCentOS5で運用しているのですが、初期設定でSATA接続のHDDが内蔵ソフトウェアRAIDにぶら下がっているという前提なBIOS設定でしたのでAHCIモードに切り替えただけで、故障したサーバからHDDを移設するだけであっさりと起動。
Windowsだったら七転八倒の苦しみを味わうところでしたが、Linuxだったのも幸いでした。

もちろんチップセットの違いからNICドライバとVGAドライバとセンサーチップのドライバが異なってそのままでは使用できませんでしたが、NICはIntelのI210ドライバ(igb)をUSBメモリ経由でmake installして(運用が落ち着いてからlspciしましたが、この機種にはNICが2ポートありまして、もう片方はe1000eでいけましたので、これはExpress5800の時と同じですから第二ポートでLANに接続していたら最初からNICが使えたかもしれません)、VGAドライバはXの設定をし直すだけでした(Xは特に必要でもないのですが、PCがぶっ壊れた時にブラウザが使えると大変重宝します)。

ただ、困ったことにセンサーチップのドライバがありません。
正確には、カーネル3.0以後で使えるソースは存在したのですが、CentOS5は2.6。GCCのバージョンの違いやカーネルオブジェクトの構造の違いからコンパイルすら通りません。
まあ、CentOS5もあと1,2年でサポートが終了するため、いつかはOSのアップグレードを行わなければならないと覚悟していますが、膨大な量のinitスクリプトをsystemd用に移行せねばならないことと検証の手間を考えると、手が止まってしまいます。
特にiptablesに過去うちのサーバに攻撃を加えたipアドレス(その数、実にン十万件です。システム起動時にLANを有効にする前の再読み込みする処理に数十分かかります)をdropさせる処理と攻撃者のipを記録して保存する処理の移植と検証が・・・

それに加えて自作のアプリが山ほどあり、gccのバージョンも大きく異なり、さらにDBからなにから大幅にバージョンが変わってしまうので、さらにやる気が・・・

いつかはやらねばならないのですが、過去10年以上運用してきただけあって相当量の遺産がネックになってどうしても二の足を踏んでしまうのが現状です。もっとも、これはTX1310とは関係のない話ですが(なお、2台目のぶっ壊れたサーバからデータを吸い出すためにCentOS7のライブDVDで起動してRAID5の再構築などを行ったのですが、VGAもLANも問題なく稼働しましたので大変楽ができました)。

次に気に入った点は、ミニタワーにしてはコンパクトに出来上がっている点です。Express5800に比べて高さが5cmは低い。これはありがたいです。今までは入らなかったようなところに押し込めるからです。
廃熱設計のためだろうと思いますが、HDDのマウント位置が筐体下部に2本分あって、そのために高さが必要なかったのでしょうか。地味ですがとても有難い特徴です。

次いで、困ったというわけでもないのですが、この機種は今流行のHDDをネジ止めしないでホルダに突き刺して使うタイプなのですが、HDDの端子がケース横に向くようになっています。

これはケース横の鉄板を外すだけ(ネジ止めではなくてハンドルで簡単に側板をあけて内部にアクセスできる点も大変素晴らしい点です)でHDDの脱着が簡単に行えることになるわけですので、保守性からみるととても有難いし、事実楽なんですが、(こんなことサーバでやるかよと言われればごもっともですが)IDE接続のHDDにSATA-IDE変換器を刺してしまうと、ケースの蓋が閉まりません。

この点は「格安サーバなので古いHDDの再利用をしてやろうか」と思って買うと痛い目を見ますので特記しておきたいと思います。なんせHDDケースより安いんですからねえ。

もう一点は、PS2コネクタが用意されていないことです。マウスもキーボードもUSB接続のみです。
実は、この点だけは私は完全に見落としていました。このブログは恥の記録として記述するのが主な目的ですが、まさにその目的通りに間抜けを演じてしまいました。
まさかタワー型のサーバでももうここまで割り切っているとは・・・今時USBKVMが主流でしょうからやむを得ないコストカットでしょう。
今は余っているモニタをつないで、KVMを挟まないで運用していますが、やはりちょっと不便です。
そのうちKVMを買い替えなければならないのは地味に痛いです。

あえて特筆するとすれば困った点といえばこの二点だけで、音は静かだしRS-232Cポートはついているし、これで2万円ですからもう何も言うことはありません。

さらに個人的な事情では、いま利用しているPCがHaswell世代のCore-i7なので、もしかしたらPCを買い替えるときにCPUを付け替えちゃったりして遊べちゃうかも・・・なんてな不埒な妄想を膨らませてしまいます。

残る懸念材料は、やはりなんといってもPRIMERGYの最大の特徴であるところの電源の特殊性ですね。
一時期ものすごい勢いで粗悪品のコンデンサが流通したおかげでポンポン破裂する事故が多発していましたが、そうでなくてももともと電源は消耗品なので、ぶっ壊れた時に再度入手できれば良いのですが、こればかりは運否天賦ですねえ。

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