書いている途中でオカルトめいた事案が発生いたしましたので、途中を挟んでの続きです。
私はてっきりWindows8.2くらいのもんだろう、とたかをくくっていたのですが、実はライセンス的には激変と言っていいくらいの違いがあることを知りました。
既にアップグレードされた皆さんの事例をいろいろ読んでいるうちに無償アップグレード版のWindows10は、有償版とは異なり、明確にパーツの交換や追加が厳しく制限されるということを知りました。
典拠はこちらですが、あそこには論拠も示さずあれはこう、これはあれ、と快刀乱麻を断つがごとき爽快さで断定してくださる豪傑も多い中、フォーラムモデレータとはここによればMSの従業員の専門家という立場と明記されていますから、間違いないでしょう。
"windows10 アップグレード版 ライセンス"で検索してみると、ライセンスが失効した事例が見受けられます。
先ほど参照したマイクロソフトコミュニティ上でも具体的な事例として現時点ではHDDの増設、メモリの交換程度でライセンスが無効になったという事例が寄せられています。
これはなかなか厳しい。
これまでのWindowsとはかなり異なった厳格な運用がなされるようです。
もちろん大多数にとって何の影響もないと思います。大多数は何かがあれば(OSのライセンスを含めて)丸ごと買い替えるという運用を行っているユーザで占められているでしょうし、デバイスの増設や換装をするという人は少数派でしょう。ましてや企業ユーザなどの大口顧客が無償アップグレード版を前提にするということはさすがにないでしょう。
昨日だかおとといだかのNHKの昼のニュースでも、MSは世界15億台のうち、13億台を3年以内にWindows10にリプレースする計画だと報道していましたが、野心的ではあるが非現実的だとは言えないかもしれません。
とはいえ、今まで自由にパーツ交換を行っていた人にはこれはキツイ制限となりますね。
私個人で言えば、季節の変わり目にはたいてい何かが壊れます。冬から春と夏から秋が特に壊れやすい。急激な温度差のせいでしょうか。
特に故障が多いのがHDDと電源で、これは必ず毎年いずれかのマシンでぶっ壊れます。まあ、サーバにはWindowsはさすがにいれませんが、現に今も一台、電源がぶっ壊れた格安Express5800がいるありさまです。
こういう場合、私の場合はパーツの交換で対応しています。
増設は完全にNGらしいのですが、故障時の交換時はどうなるか不明で、気になるところです。
「そろそろDirectX12対応のゲームも増えてきたし、もっといいVGAに変えるか!!」
→アウト
「保存領域足んないなあ。いっちょでかいHDDくっつけるか!!」
→アウト(※)
「PT3増設すっか!!テレビを捨てて、にゃんこのお家を増設だ!!!」
→???(まずアウトだよねえ)
※ 事例では、内蔵はダメで外付けはOK、と書かれていました。これは当然物理的に筐体内にあるかどうかではなくて、接続I/Fの違いだろうと思います。おそらくUSB接続を指しているんでしょう。冗談ですが、筐体外にSATAケーブル伸ばして・・・も、当然ダメでしょうねえ。
さらに厳しいのは、一度ライセンスが失効すると、元の構成に戻して再起動してももはやライセンスは有効にはならないとのことです。
この場合、無償アップグレード版を使いたいなら再度アップグレード元のOSをインストールしたうえで、再度アップグレード手続きを行って新たにライセンスを取得することで、無償アップグレード版を再度利用できるようになることは明確にされています。
但し、無償アップグレード版はご存知の通り1年間だけの特例ですので、これ以後は有償版Windows10を購入する必要があります。(有償版を購入してライセンスを入力するだけで再インストールなどの作業を行うことなく使い続けられるかどうか、は、まだはっきりしたことはわかりません)
ここまでは、まあタダより高いものはないわな、ということで納得できるのですが、今のところはっきりわからないのがアップグレード元のOSのライセンスの扱いです。
一度アップグレードした後は、デバイスの変更がない限り何年でも使い続けられることは公式に認められていますが、では元に使っていたOSに戻した場合はどうなるか、ということはこちらにまだ公式発表がない、とマイクロソフトコミュニティのフォーラムモデレータの発言があるので、「まだわからん」というのがMSの公式見解ということのようです。
現時点ではわからん、となると、ちとこれは困りものです。
現在、無償アップグレード版Windows10をインストール後、1か月間はロールバックできるとされています。
となると、その1か月の意味が問題になってきますよねえ。
単なる技術上の問題なのか、それとも元のOSへの復帰権を保持できる契約上の問題なのか、どちらに起因する制限なのか不明です。
仮に、ロールバック可能期間満了後も使い続けた場合には無償アップグレード版Windows10のライセンスに準じるようになって、元に戻すにはダウングレード権の行使となりますよ、よってデバイスの変更によるライセンスの失効そのものは変わりませんよ・・・なんてなことになってしまうとなると、もともと持つライセンスを失ったうえ、新規にライセンスを購入する必要に迫られ、悲しいことになるかもしれません。
かもしれない、ばかりですが、MS自身がまだ細かいところまで詰め切れていない以上、これまでの例から見ても当分紆余曲折が予想されます。
本国と日本法人で全然違うことを言うこともありましたし、それまでとはまるっきり真逆の結論を出してくることもありましたから、これはOS自身の完成度が上がることを待つこともさることながら、人柱の皆様による知見が積み重ねられ、有償版と無償版のライセンスを含めた差異がはっきりするまでは様子を見たほうがよいように思われます。
そもそもWindows10が最後のWindowsだ、とMSは言っているようですが、シレっと11が出ちゃわないとも限りません。向こうも商売ですから、その時々によって方針も変わるでしょう。そうなったらユーザ側でもいろいろ選択肢も変わってくるでしょう。
あるいは現状では有償のアップグレード版は発売予定にないようですが、発売されるようになるかもしれません。そうなれば同じ買うにしても、1万円くらいはお安くなることが見込まれます。
少なくとも1年間は無償でアップグレード可能なわけですし、Windows10では動かないソフト・ハードはあってもWindows10でなければ動かないそれは今のところほとんどないわけですからねえ。
極端なことを言えば2023年1月10日まではWindows8.1のサポートは切れませんから、まあ、当分の間はWindows10のことは忘れちゃってて良いようですね。
それにしても、GWXの謎の失踪がなければ、特に何も考えずにWindows8.1のサービスパック程度に思ってWindows10へアップグレードしてしまっていたかもしれず、近い将来にパーツの交換を必ず行うであろう私は、なぜライセンスが失効したか理由もわからず時間をとられ、結局最後にはお店にもう一度Windows10を買いに戻るという事態を招いていたかもしれません。オカルト的現象でしたが、調べるきっかけになったGWXの謎の失踪には感謝しなければなりません。
このライセンスの有償版と無償版の明確な違いや、無償化してまで古いWindowsを巻き取っていくMSの戦略について無責任なタワゴトを一つ書いてネタにさせてもらおうかな、なんて不埒にも考えていましたが、思いのほか長くなってしまいましたし、そもそも大多数の人にはどうでもいい話題ですしねえ。
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